【研究紹介】 森林生態系の物質循環に関する論文が発表されました!(上村准教授 森林生態学研究室)

中央ヨーロッパ老齢林の枯死木の分解速度がどのような要因に左右されているのか?

【准教授 上村真由子:森林生態学研究室】

研究成果のポイント

・倒木や立ち枯れ木として森林に存在する枯死木は、森林の炭素や窒素循環において重要な役割を担っています。

・中央ヨーロッパの老齢林におけるブナ、モミ、トウヒの枯死木の分解速度について調べたところ、樹種や存在形態(倒伏か立ち枯れか)によって異なり、分解が進むにつれて遅くなりました。

・これは、①枯死木の樹種や存在形態、分解年数によって菌類の群集構造が変化すること、②菌類の群種構造が枯死木の化学特性や微生物のバイオマス、酵素の活性を変化させることで分解速度へ間接的に影響を及ぼすこと、の2点によって左右されていました。

・枯死木の分解速度と菌類の群集構造や枯死木における生物、化学的な特性との間の構造的な関係を世界で初めて明らかにした研究です。

 

原文(英語)のリンク先が開きます。

DOI: doi.org/10.3390/jof8070673

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