投稿

7月, 2022の投稿を表示しています

【研究紹介】 森林生態系の物質循環に関する論文が発表されました!(上村准教授 森林生態学研究室)

中央ヨーロッパ老齢林の枯死木の分解速度がどのような要因に左右されているのか? 【准教授 上村真由子:森林生態学研究室】 研究成果のポイント ・倒木や立ち枯れ木として森林に存在する枯死木は、森林の炭素や窒素循環において重要な役割を担っています。 ・中央ヨーロッパの老齢林におけるブナ、モミ、トウヒの枯死木の分解速度について調べたところ、樹種や存在形態(倒伏か立ち枯れか)によって異なり、分解が進むにつれて遅くなりました。 ・これは、①枯死木の樹種や存在形態、分解年数によって菌類の群集構造が変化すること、②菌類の群種構造が枯死木の化学特性や微生物のバイオマス、酵素の活性を変化させることで分解速度へ間接的に影響を及ぼすこと、の 2 点によって左右されていました。 ・枯死木の分解速度と菌類の群集構造や枯死木における生物、化学的な特性との間の構造的な関係を世界で初めて明らかにした研究です。   原文 ( 英語 ) のリンク先が開きます。 DOI: doi.org/10.3390/jof8070673

2022年 第2回 オープンキャンパス(対面)を開催します!

イメージ
生物資源科学部は、これからの時代を見据えて2023年4月より新たに生まれ変わります! 今回のオープンキャンパスでは、森林科学に関する内容(自然・森林環境・生物など)を体験できる内容を用意しています。さらには、SDGsや森林の話題など、森林学科の特徴や研究を紹介します! 【日時】: 8月6、7日(土、日)10:00~16:00 【当日の流れ】 :  ① 学科紹介・模擬講義          (1)10:00~11:00          (2)13:00~14:00           ② 在学生と話そう!! & 研究室見学・研究紹介の展示          (1)11:00~13:00          (2)14:00~16:00          ③ 森林フィールド紹介ツアー(予約必須:満員御礼)          (1) 11:00~12:00          (2)14:00~15:00           森林学科の説明会では、新学科の取り組みや森林科学からSDGsとの関わり、研究内容など進路の参考になる情報をお伝えします!是非、湘南キャンパスまでお越しください!参加には来場予約が必要です。 ご予約はこちらまで! 【模擬講義】 模擬講義①: 「自然保護区は大きい方がよいのか?(安部教授)」 模擬講義②: 「地球温暖化と森林(上村准教授)」 今回のオープンキャンパスの模擬講義は、森林生態系に関わる教員が森林科学の世界を紹介します。両日ともに、10時30分より開催予定です。学科説明会と合わせてご参加ください!

【研究紹介】「ツリーシェルターは苗をシカから守れるか?」(安部哲人教授 森林生態学研究室)

イメージ
「ツリーシェルターは苗をシカから守れるか?:メタ解析 」 Effects of treeshelter on seedling performance: a meta-analysis 【教授 安部哲人:森林生態学研究室】   森林生態学研究室 安部先生の研究成果が、2021年11月にJournal of Forest Researchという雑誌で公表されました! ●資源の循環利用と森林保全のために、木を伐ったら、苗を植えて育てなくてはなりません。 ここで問題となるのがシカの食害になります。 苗木をシカから守るために、「ツリーシェルター」という、ちょっとした装置を苗木に設置し、 ● ツリーシェルターの 効果を明らかにするため、メタ解析という手法で調査しました。 その結果、ツリーシェルターはおおむね役に立っていることが分かりました。 しかし樹種によっては効果が低い場合もあり、過大評価されている可能性も示されました。 ツリーシェルターを効果的に使うためには、今後より多くの条件下での研究を進める必要性が示唆されました。 論文の詳細は下記webサイトをご覧ください。 ◎Journal of Forest Research https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/13416979.2021.1992700 ◎森林総合研究所 研究紹介 https://www.ffpri.affrc.go.jp/research/saizensen/2021/20211202-04.html